2016年08月19日(金)

悪魔の微笑

今朝のレスリングの吉田選手の試合は感動しましたね。

日本国民なら、彼女がどれほどの努力家であるか知らない人はいないでしょうし

彼女の背負っていたプレッシャーは、応援している私たちが生み出したものとも言えますからね。

 

「残念」ではなく「ありがとう」という言葉を送りたいですね。

 

 

彼女の背負っていたプレッシャーの中には、少なからず「主将を努めた選手は金メダルが取れない」というジンクスも含まれていたかもしれませんね。

毎回、オリンピックの日本代表の主将を努めた選手は金メダルを逃しており、今回もオリンピックが始まる前からマスコミが取り上げていましたね。

 

一体、ジンクスとは何なのでしょうね?

 

これは以前にもお話ししたルーティンであり魔術であり思い込みの力です。

例えば五郎丸選手の場合、いつもと同じ動作をしたから、いつもと同じところにボールを蹴り込むことができる。

例えば魔術の場合、これだけの儀式とこれだけの呪文を朗詠したのだから、奇跡的な力が発揮されるだろう。

 

簡単に言えば、フライパンに油を敷いて、生卵を割ったから、目玉焼きができるだろう。

ということと同じなのです。

 

 

実はこれには逆説があります。

 

人は答えを欲しがる動物です。

謎があれば解きたくなるります。

まだ到達していない深海に潜水艦を作って潜ったり、太陽系の外側まで宇宙船を飛ばしたりね。

 

ですから、不可解なことが起きると、それについての紐付けが欲しくなるのです。

不可解な現象を不可解なまま放置しておくのは、なんとも気持ちがわるいのです。

 

例えば、普段慣れている仕事であるにも関わらず、大きなミスをしてしまったとしましょう。

準備も万端だったし、焦っていたわけでもないのに失敗してしまった。

すると人は何故失敗したのかを記憶を遡って考えていきます。

 

すると・・・

あッ そうだ!! 今朝、家を出る時に普段は右足から靴を履くのに、たまたま左足から靴を履いてしまったな

なんだかあれからリズムが狂ってしまった感じで調子がおかしいんだよな

 

なんて、紐付けをする人もいるかもしれませんね。

すると「出勤するときに左足から靴を履くと悪いことが起こる」というジンクスが生まれるのです。

これが思い込みというものの力であり、ジンクスの発生プロセスなのです。

当然そこには科学的にも物理的にも因果関係はないのですが、一旦ジンクスというものが形成されてしまうと、人の力では覆しがたい力が発生するものなのです。

 

前回、土用の丑の日のうなぎのお話をしたように

このジンクスというものをルーティンのように良い方向に活かすこともできますので

変に悪いものばかりではなく、よい方向に考えてジンクスと上手に付き合ってみましょうね。

 

 

最期に改めまして、吉田選手お疲れ様でした。

今後のご活躍をまだまだ期待しております。

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