金毘羅さんと藤の花
昨日は入学式という方も多かったようですが
桜はすっかり散ってしまっていて、少々寂しい入学式だったかもしれませんね。
今年は桜が早かった分、藤の花の開花も早そうですね。
愛知の岡崎は藤祭り発祥ということもあり
岡崎だけではなく愛知県全体で藤祭りやお花見や屋台を楽しむことのできる
場所は多く存在しますね。
その中でも個人的にオススメが岡崎市にある徳王神社の五万石藤です。
五万石藤と言えば、岡崎城という方もおられるかもしれませんね。
岡崎城内にも藤棚がありますので、これが有名な五万石藤だと思われている方も多い事でしょう。
ですが、徳川家康公も見たかもしれない当時の本物の五万石藤は
戦時中の岡崎大空襲により、全て焼失してしまいました。
本当は岡崎空港を狙ったB29による空襲だったのですが
B29は夜襲ということもあり岡崎空港を発見できず、やむなく岡崎の中心である
岡崎城を含む明大寺町を空爆することになり
そこで岡崎城内にあった金毘羅堂と藤棚の全てを焼失することになりました。
金毘羅堂自体は燃えてしまいましたが、ご本尊は何とか無事
そこで当時、家康公が弓の練習に使っていた別荘である徳王神社に
金毘羅堂を移設することになり、その工事の際に発見されたのが焼け残った
五万石藤の根が3株、これらも金毘羅堂と共に移植され
7年の歳月を経て、ようやく花を咲かせるまでになりました。
その当時から考えると約400年の時代を経た老木です。
今年は花を咲かせても、来年はわかりません。
いつまでこの藤は花を咲かせてくれるのか、祈るばかりです。
もしか興味のある方は、岡崎の徳王神社に来てみませんか?
長い時を超えて咲かせてくれる藤の花を見ながら、歴史を感じてみましょう。