『愛す』ということ
81年前の1936年5月20日
阿部定という女性が逮捕されました。
以前にもお話した通り、私の恋愛の先生でもあります。
人を愛するとはどういうことなのか?
それを教えてくれた人であり
憧れであり、私自身彼女に恋い焦がれているのかもしれません。
当時、5月20日逮捕直後の写真がこれです。
愛する人を殺し、相手の男性器を切り取り持ち歩いていた
女性の逮捕された瞬間です。
何故か、阿部定自身は笑顔を浮かべているように見えます。
またその脇を固める刑事たちも笑顔で和やかな雰囲気です。
とても殺人犯の逮捕の瞬間とは思えない写真ですね。
この後、新聞や週刊誌は阿部定を猟奇的、変質的(変態)と
書きたてますが、栃木刑務所の収監された彼女のもとには
1万通を超えるファンレター、中には結婚の申し込みを願う
手紙が殺到したそうです。
当時の日本は二二六事件を背景に、情勢は混沌としており
女性には自由な恋愛が許されていない時代でした。
その中で、自由奔放に恋愛を楽しむ彼女の姿
そして死を持って、永遠に繋がる恋愛観に世間は「変態」と呼びながらも
彼女に魅了され、彼女の恋愛の形に憧れていたのでしょう。
今は、時代が変わり、自由な恋愛ができるようになりました。
でも占いをしていると、自由な恋愛が出来ている人は
極わずかしか居ないよに感じます。
大島渚監督が阿部定を描いた映画に『愛のコリーダ』というのもがあります。
素晴らしい映画で世界的評価も非常に高いのですが
日本では当時、公開禁止となりました。
その後、規制は緩和されたものの、全編ノーカット版は
見ることが難しいですね。
レンタル店などにも置いていませんしね。
この現状が日本の恋愛事情を物語っているのではないかとも思えます。
気になる方は、是非『阿部定』『愛のコリーダ』を検索していてください。
本当の愛の形、そのひとつがそこにはあると思います。