こんにちは!戦国時代大好きな聖司です。
今日、8月25日は室町時代の名将・太田道灌(おおた どうかん)の命日といわれています。 江戸城を築き、知勇兼備の武将として知られる彼ですが、幼少期に父親と交わした有名な逸話(やり取り)をご存知でしょうか。
ある日、父親は聡明すぎる息子を心配し、筆でこう書き含めました。
「驕者不久(おごれるものは ひさしからず)」 (※威張って調子に乗っている者の栄華は、長くは続かない)
世の中の道徳や「慢心への戒め」として、誰もが納得する言葉です。 しかし、これを見た幼い道灌は、即座に二文字を書き足してこう返しました。
「不驕者又不久(おごらざるものも またひさしからず)」 (※威張らず、誠実に生きている者だって、いつかは衰え、永続することはない)
一説には、父親はこの返答の意味を理解できなかった(ただの屁理屈だと思った)と言われています。ですが、この二つの言葉には大きな「視点の違い」がありました。
父親の視点:道徳や倫理(「どう生きるべきか」)
父親が伝えたかったのは、「傲慢にならず、謙虚に生きなさい」という人としての正しい道でした。正しい行いをする者が残り、悪い行いをする者が滅びるという「因果」を教えようとしたのです。
太田道灌の視点:諸行無常の真理(「世の中はどうなっているか」)
一方で道灌が見抜いていたのは、「世の中は、正しいかどうかに関わらず常に移ろい、形あるものはいつか必ず滅びる(諸行無常)」という圧倒的な現実でした。
正しく誠実に生きていようが、技術を磨こうが、時が来れば時代は変わり、衰退する。 「謙虚でいれば安心だ」という甘えすら打ち砕く、冷徹なまでの観察眼です。
現代の私たちと「覇権争い」の社会構造
いま、世界を見渡せば各国が覇権を争い、激しい変化の波が押し寄せています。 そして、私たちが働く社会や企業の中でも同じことが起きています。
傲慢になった組織や人が淘汰されるのは当然(驕れる者は久しからず)ですが、どれだけ真面目に、謙虚に、間違えずに頑張ってきた企業や個人であっても、時代の変化によってあっさりと立ち行かなくなること(驕らざる者も久しからず)があります。
「間違ったことをしていないのに、なぜうまくいかないんだろう」 「真面目に生きているのに、どうしてこんな葛藤や苦しみが訪れるのだろう」
そう悩むとき、私たちは道灌が提示した「諸行無常」の現実にぶつかっているのかもしれません。
この逸話から、私たちが学べること
では、すべてがいずれ変わってしまう世界の中で、私たちはどう生きていけばよいのでしょうか?
道灌の言葉は、「どうせいつか終わるのだから意味がない」という絶望の言葉ではありません。 「どんな状況も永遠には続かない。だからこそ執着を捨て、常に変化し続けよ」という力強いメッセージです。
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上手くいっている時: 決して驕らず、次の変化に備えること。
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苦しく悩んでいる時: 「この悩みや葛藤も、永遠には続かない」と知ること。
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変化を求められた時: 過去の成功体験や「正しいはずだ」という執着を捨て、しなやかに自分を変化させること。
人間は、思い通りにいかない現実にぶつかり、葛藤し、傷つきながらも前進していく生き物です。 不安や悩みが尽きないのは、あなたが時代の変化の中で「生きている証」にほかなりません。
「今の自分のやり方でいいのだろうか?」 「このままでいいのだろうか?」
立ち止まってそう問いかけることは、決して弱さではなく、未来へ踏み出すための大切なプロセスです。
占いの場に訪れる方の多くも、そうした人生の大きなターニングポイント(転換期)に立っていらっしゃいます。
完璧な答えはすぐには出ないかもしれません。 けれど、変わっていく世界を恐れるのではなく、「変化の波に乗って、自分自身も新しくなっていく」。
太田道灌の命日である今日、いま自分が立っている場所と、これからの歩みについて少しだけ心を巡らせてみませんか?