2024年02月11日(日)

多分大事なこと

私は名張毒ぶどう酒事件を研究しております。

正確には死刑囚と冤罪事件の研究をしております。

 

先日10回目のとなる再審請求が棄却されましたね。

今後11回目となる再審請求の手続きに入るそうです。

 

「名張毒ぶどう酒事件」

皆さんご存じないですよね。

統計を取ったところ「事件の名前を知っているが事件の内容は知らない」と答えた方が9割

また「犯人とされる奥西勝さんは死刑になるべきか?」という質問に9割の人が「死刑になるべきだ」と答えています。

 

私の個人的な研究では奥西さんは120%冤罪です。無罪です。犯人ではありません。

でも何も知らない人間が「彼は死んだほうがいい」と答えているわけです。

どういうことでしょう?

 

そうです。どうでもイイんです。

 

奥西さんは四十数年の独房生活の末、獄中死となりました。

死刑は執行されませんでした。死刑を執行しなかった?死刑を執行できなかった?

 

現在死刑は、執行2時間前に死刑囚に伝えられるそうです。

毎日毎朝、「今日死刑になるかもしれない」と考えて暮らす毎日というのはどこまで過酷だったことでしょう。

それは奥西さん本人にしかわかりません。

 

でも、世間の人たちから見たら、そんなのどうでもイイことなんです。

 

ちょっと待ってください。

これは日本で起きた事件であり裁判であり出来事なんですよ?

平穏に暮らしていた貴方が、いきなり明日『死刑囚』と呼ばれるかもしれないんですよ。

 

「それはあるかもしれないけど、一体何%の可能性だよ?」

 

というかも知れませんね。

100本中1本の当たりクジを、初回でいきなり引き当てる人もいますよね。

また過去を見れば、冤罪で死刑になった人は意外と多いんですよ。

 

私たちの身近に存在し、自分たちを守ってくれるはずの司法が

ある日突然、自分たちを殺す司法に変貌するんですよ。

そして一旦変貌したら、その死からは絶対に逃れることができないんですよ。

 

それを、世間のみなさんは「どうでもイイ」と仰っているんです。

私には到底考えられません。平和ボケにもほどがありますよ。

 

最初は少しでもいいです。

司法、死刑、冤罪、また名張の事件、袴田事件など考えてみてください。

私がどうしろとは言いません。

自分で考えるんです。自分ならどうするかをね。

 

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