2018年09月11日(火)

マネる力

私は社会人一年目で某自動車メーカーに就職しました。

自動車の開発から走行試験、また品質監査や国土交通省(当時は運輸省)の認可を

頂く仕事で、一日として同じ仕事はない職場でした。

当時の風潮として、どこの企業もQC(クオリティーコントロール)サークルを頻繁に行い

品質向上を目指すことに努力していましたね。

それに伴い、作業マニュアルを作成し、誰がやっても同じ品質のモノが作れるようにする

という方針でどの企業も進んでいたはずです。(今でもそうかな?)

 

この時代より前は、職人気質で「仕事は見て覚えろ」「技術は見て盗め」という時代でした。

これでは作業者ひとりひとりにバラツキが発生し、それが車一台一台の品質の違いとして

表れてしまいます。

企業としては「これではいけない!!」と思ったんでしょうね。

また当然お客側も、同じ値段でも同じグレードでも、それぞれ車の性能が違ったら困ってしまいます。

 

その後、作業マニュアル作成により、車の品質や性能は一定に保たれることができました。

が・・・

車整備の神様と呼ばれるよう職人はいなくなってしまいました。

今は、車の事を知らない人間が車を作る世界になってしまいました。

何かトラブルがあった場合でも、マニュアル以外のことは対処できません。

これも困ったことですね。

 

私たちは人間として生まれてこのかた、マネることをしてきたのではないですか?

生まれたての赤ちゃんに、言葉の覚え方マニュアルを与えますか?

哺乳瓶の正しい飲み方マニュアル

はいはいの上達マニュアル

祖父母が喜ぶ甘え方マニュアル

人生の正しい歩み方マニュアル

他にも大量のマニュアルが必要になりそうですね。

 

違いますよね。

私たちは全て、誰かのマネをすることにより、いろんなことを学んできたはずなんです。

それもただ単にマネるだけではありません。

どうすれば上手くできるのか、試行錯誤したり、その行動の意味を知りながら

マネてきたはずなんです。

 

真の学びとは、マニュアルを丸暗記するわけではなく

そこに考え気づき、そのものを理解する要素がなければならないのです。

 

マニュアルという存在が間違っているわけではありません。

QCをしていく上ではとても重要なものですからね。

趣味でも仕事でも、何かをさらに上達させたいと思うのであれば

マネるというところに立ち返ってみるべきです。

優れたマニュアルとともに、優れた作業者やプレイヤーの一挙手一投足をマネることです。

始めはマネることもできないかもしれません。

またマネることができても、結果が伴わないかもしれません。

その時に、いろいろ考えてみましょう。

ヒントは力を入れすぎないことと、適切な間をとることです。

 

 

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